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新宿駅のホームで見かけたダメダメな美術展ポスター。この国の不明瞭な思惑が反映(「国立」の表記なし)されてしまったものと、広告代理店がやりたい放題の下品な代物(タイトルもひどい)。この2枚を見ていると、現在の日本での芸術の立ち位置が見えてくるようで、憂鬱な気分になりました・・・。

近年の日本の広告代理店主導による美術展覧会のポスターはこんなのばっかり。広告アプローチとしての、この目線の下げ方がすごく嫌な感じ。作品に対する理解が軽薄で、単なる「客寄せパンダ」としか考えていないのでしょう。こういうのを許す美術館側の責任も大きいと思う。展覧会をやる側も観に行く側も、何かが壊れてしまっているのではないでしょうか...。

ちなみに台湾の国立故宮博物院には、有名な「白菜」以上に素晴しい美術品がたくさんありますよ。台湾に行ったら必ず訪れるべき、素晴しい博物館です。

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20年ぶりくらいに見た東京タワー。こんなにもきれいだったっけ?・・・と、その美しいシルエットにあらためて感動。50年以上前の建造物なのに、今もキラキラ感が漂ってます。

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無骨に思えた鉄筋も、今の感覚で見ると、かえって斬新にさえ感じてしまうから不思議。。

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間近で見上げていると、なんとかスカイツリーよりもこっちの方がずっと深い愛着が湧いてきます。東京タワーは、今なお輝きを増しているのだと再発見しました。

錦糸町にある割烹店「万事屋 藤吉」から、天然鰻の上物入ったと連絡あり。そう聞いたらじっとしているわけにはいきません。。さっそく食べに行ってきました。

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というわけで、出てきたのがこのうな重。この厚み!この大きさ!そして、身も皮もぷりっぷりっな食感。本当の天然ものだからこその濃厚な旨味。かぶりついた途端に、感嘆の声を上げずにはいられません。。

満足感いっぱいでしたが、酒のつまみにこの日はちょっとだけ追加オーダー。

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厚揚げは山形から直送されたもの。ふわっと柔らかい食感。しっかりした豆の味を感じるけれど、後味はすっきり。普通の厚揚げとは違う、まろやかで上品な味わい。

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もう一品は穴子のあぶり。鰻とかぶるかな?って一瞬迷いましたが、上質なネタが入ってるということで誘惑に負けて注文してみました。これもうまい。。身がしっとりとしてきめ細かくって、旨味が舌に絡み付いてくるような感覚。これも絶品。食べておいて良かった〜。

先週、東京フィルムセンターで開催中のFILM DAYS 2014を観に行った折、次の上映までの待ち時間を使って、LIXILギャラリーで開催中の「背守り 子どもの魔よけ 展」を観てきました。

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「背守り」とは、子どもの魔よけとして着物の背中に施した飾りのこと。生まれたばかりの命が失われてしまうことが多かった時代、尊い命を守りたいという願いを込めて、産着や祝い着にさまざまな形の飾りを母親が縫い付けたそうです。今ではすっかり忘れ去られていますが、昭和初期まで広く知られた風習でした。

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「背守り」のなかで最もポピュラーなものが「糸じるし」。和服の背の縫い目には魔物が入り込む隙を封じ込める意味があったそうですが、子どもの用の小さな服には縫い目がありません。それを擬似的に表現する意図があったと考えられます。いろんなバリエーションがあるようですが、まっすぐ縦に一本と、斜めに1本を加えたものが基本のようで、斜めの方向の「左向き」が男の子と「右向き」が女の子となっていたそうです。

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地域や時代、社会階層によって様々な形状のものがあって、このようなピンポイントの刺繍を施すことも多かったようです。いろんなかわいい図柄があって、見ててるだけでとても楽しい。。

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更にそこから発展して、「押絵」という立体のアップリケみたいなものを縫い付けることもありました。亀、風車、そしてコウモリの押絵。なんともユニークな造形で、もはや「背守り」という用途をはみ出しているような。。個性を競うひとつのファッションへと高まっていったようにも感じます。

そもそもなぜ「背」なのか、という素朴な疑問も湧いてきますが、展示してあった解説文の考察が深くとても読み応えありました。「背」は、私たちにとって「うしろ」の世界。「うしろ」の世界とは、悪霊や鬼が、自然界の様々な霊が行き交う世界。つまり、現世のこちらの世界と、あちら側の世界とが「背」を挟んで表裏一体にあるものと考えられていたのです。そこには、日本古来からの土着的な宗教観が根底に息づいているのでしょう。確かに、黄昏時の田舎道とか歩いていると、振り返るのが怖くなる瞬間ってありますよね。。

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「背守り」の文様を集めた「背紋帖」。様々なバリエーションが記録されています。

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会場では「背守り」意外にも、子どもの衣装に関連した小物なども展示されていました。これは「迷子札」と呼ばれるもの。裏面には名前や住所などを書き込むようになっています。子どもの帯などに結びつけていたのでしょう。

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これは「百徳着物」という、たくさんの端切れをつなぎ合わせて作られた着物。「子育ちのよい家や長寿の年寄りから端切れをもらい、百枚を綴って子どもに着せると丈夫に育つという風習」があったそうです。一見バラバラな文様の生地たちが絶妙なバランスで組み合わされ、美しい色彩のリズムを奏でているようです。見れば見るほどじんわりとあたたかな魅力がにじみ出してきます。

「背守り」も「百徳着物」も、その実物を目の当たりにすると、その創意工夫と手間のかかる手仕事の素晴しさに心うたれます。愛する我が子が健やかに育ちますようにと、そのひと針ひと針に、母の気持ちが込められているのでしょう。着古した着物はほころんでも、そこに込められた愛情の深さはけっして色あせることなく、今もひしひしと伝わってくるのです。今では失われつつある文化ですが、この美しい手仕事の伝統を、何かの形で未来にも引き継いで行けたら・・・と切に感じました。

「背守り 子どもの魔よけ 展」は、京橋のLIXILギャラリーで8/23まで開催。素晴しい展示ですのでぜひ。石内都さんの写真展「-幼き衣へ-」も見応えあります。
http://www1.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_002767.html

EUフィルムデーズ2014のラインナップ、エストニアの映画『ケルトゥ/愛は盲目』を観てきました。監督は『クロワッサンで朝食を』のイルマル・ラーグ。この作品が長編第2作目。制作されたのはで2013年で、この上映が日本での初公開となりました。

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エストニアの小さな村が舞台。極端に口数が少なく、内向的な性格のケルトゥ。彼女は人とうまくコミュニケーションを取ることができず、家族は「知恵遅れ」とみなしていて、村人たちも心に病を抱えた娘だと思っている。そんなケルトゥが、「女ったらしでアル中のダメ男」のヴィッルに、何故か心を寄せてしまう...。誰にも知られないまま密かな恋心を抱き続けるが、あるときその想いを託した絵ハガキをヴィッルに送る。ヴィッルは突然のことに驚きながらも、そのハガキを大事にポケットにしまうのだった。。
そんなある日。夏至祭の夜、ケルトゥは突然姿を消してしまう。家族は慌てふためき警察沙汰になってしまうのだが、翌朝、アル中男の部屋にいたことが発覚。その夜いったい何があったのか、対人恐怖症の傾向があるケルトゥは人に話すことができないし、ダメ男と烙印を押されているヴィッルの言うことなど、誰も最初から聞こうとはしない。小さな村での出来事なので、様々な憶測を呼んで周囲は騒然となり、激しい怒りがヴィッルに向けられるのだが・・・・

ストーリーが進行する中で、フラッシュバックの形で映像が挿入され、その夜に何があったのかが徐々に明らかになってきます。そして、二人の想いの激しさと切なさに胸を打たれます。二人がお祭りのあとの夜道を並んで歩きながらクッキーを食べるシーンが、私にとっては深く心に響きました。そんなささいな一瞬があっただけで、お互いがかけがえのない存在になることだってあるでしょう。他の人には決してわからなくっても。

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登場人物それぞれの心理描写がとても丁寧で緻密。私はすっかり作品世界に浸りきってしまって、ケルトゥに父親が暴力を振るうシーンでは、思わずこちらまで身構えてしまったほどでした。。 二人の関係が周りの人間たちを巻き込んで複雑に展開していくのですが、善人/悪人というような単純な世界の切り分け方はしておらず、みんなそれぞれに問題や悩みを抱えながら懸命に生きている人間として描かれています。その映像は残酷でリアリスティックなまなざしでありながら、根底には確固たるヒューマニズムの精神が息づいている。ケン・ローチ監督の初期の作品を観た時の感触に似たものを感じました。ひさびさに映画らしい感動を得ることのできた、素晴しい作品でした。本当に観て良かった。。

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ところで、この映画の副題「愛は盲目」という言葉は、映画を観たあとの感想としては「ちょっと違うのでは?」と私は思ってしまいました。タイトルから連想されるものと、実際のストーリー展開が良い意味で裏切られていくという意味では、まぁそれでも良いのかもしれませんが。二人は愛の向こう側の風景をしっかり見ようとしていました。その愛が「見えていない」のは、むしろ周りの人間たちだったのではないでしょうか。

この日は上映前と上映後に、主演女優ウルシュラ・ラタセップさんのトークショーがありました。こんな貴重な場面に立ち合えたのは本当に幸せなこと。。映画の中で見る印象とはまた違って、とてもチャーミングな素敵な女優さんでしたよ。

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上映前の挨拶では、エストニア特命全権大使のトイヴォ・タサ氏がいきなり登場するサプライズ!事前情報を聞いてなかったので本当にびっくり。 大使はいつにも増した笑顔でした。

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質疑応答の中で、この映画の舞台がエストニアのサーレマー島であったことを知りました。サーレマー島はいつか行ってみたいと思ってる場所。あの緑の平原の道を、いつか歩いてみたい。

★EUフィルムデーズ2014の公式サイト→http://www.eufilmdays.jp

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日々のたわいもない出来事や旅の思い出を、気ままにつづっています。

【横山ひろあき】Hiroaki Yokoyama
グラフィックデザイナー&イラストレーター。1967年生まれ、鳥取県米子市出身。現在は東京都中野区に在住。

好きなもの:映画「ミツバチのささやき」、シュペルヴィエルの短篇、チェルリョーニスの絵画、ヴァージニア・アストレイの声、ラファエル前派、竹久夢二、坂口尚、猫、旅、酒。

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